細田守監督によるアニメーション映画『竜とそばかすの姫』に流れた主題歌・劇中歌をまとめました。
全4曲と少ない曲数ではありますが、どれも魅力的な楽曲となっています。それぞれが別々のアーティストによる作曲であるという点も斬新で面白いですね。
公開から3ヶ月近く乗り遅れてしまいましたが、曲をまとめた記事を意外と見かけなかったように思うので今更ながら記事を書いてみます。
少しばかりお付き合いください☺️
U
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millennium parade, Belle
作詞・作曲 : 常田 大希
歌 : Belle (中村 佳穂)
1曲目は映画の主題歌である「U」です。作詞作曲はKing Gnuでお馴染みの常田大希さん。
物語の始まりを予感させる高揚感と緊張感が一曲を通して伝わってきます。
筆者も映画館で聴きましたが、少し気圧されてしまうほどの迫力がありました。
スネアドラムのリズム刻みはマーチングやパレードを彷彿とさせ、空飛ぶクジラに乗り〈U〉の世界で堂々と歌うBelleの姿と調和していますね。
Aメロの独特なグルーヴ感や「夢ならば覚めないで〜」のメロディからはKing Gnuの面影が感じられるような。
歌よ
Belle
作詞 : 中村 佳穂
作曲 : Ludvig Forssell
歌 : Belle (中村 佳穂)
2曲目は「歌よ」です。ここからは劇中歌が続きます。
作曲はスウェーデン出身の作曲家であるLudvig Forssellさん。デス・ストランディングやメタルギアといったビデオゲームの作曲も手掛けていたそうです。
イントロは約1分半と長めで、落ち着いた旋律からシンフォニックで雄大な曲調へと徐々に盛り上がる様が印象的。
歌パートからは、力強くも繊細なBelleの歌声と伴奏のオーケストラが組み合わさり重厚なメロディが演出されています。
こちらの動画は公式のMVです。
「歌よ」の楽曲そのものが流れる訳ではなく、中村佳穂さんによるピアノの弾き語りで構成されています。
独特な弾き語りの空気感とともに、中村さんがどれほど音楽を愛しているか伝わってきますね。
ちなみに
この曲の別バージョンが「導き」という楽曲。「竜とそばかすの姫」オリジナルサウンドトラックの8曲目に収録されています。
ロックやジャズ、エピック・オーケストラといった様々なアレンジで「歌よ」のメロディが演奏されるため、聴いていて飽きません。
映画を鑑賞済みの方は、この曲が使われた場面を思い出しながら聴くのも良いかもしれませんね。
心のそばに
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Belle
作詞 : 細田 守 / 中村 佳穂 / 岩崎 太整
作曲 : 岩崎 太整
編曲 : 坂東 祐大
歌 : Belle (中村 佳穂)
3曲目は「心のそばに」。心を閉ざしてしまった「竜」に、Belleこと主人公のすずが贈った歌です。
語りかけるようなBelleの歌い方が印象的で、ストリングス(弦楽器)やピアノ、ハープといった伴奏の優しげな音色とマッチしていますね。
作詞・作曲に関わった岩崎太整さんは映画やドラマ・CMなどの音楽を手掛ける作曲家で、DAOKOさんやピエール中野さんにも楽曲提供を行っている方のようです。
はなればなれの君へ
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Belle
作詞 : 細田 守 / 中村 佳穂 / 岩崎 太整
作曲 : 岩崎 太整
歌 : Belle (中村 佳穂)
最後の曲は「はなればなれの君へ」です。
この曲は大きく分けて4つのパートからなり、MVに流れる曲はそのうちの1パート目になります。(「はなればなれの君へ Part1」)
Part1は使用している楽器が少ないためか落ち着いた曲調で、広がりのあるストリングスの裏メロディが耳に響いてきます。
イントロの空気感はとても情緒的。ポワポワした音の電子音(語彙力グッバイ)が良い味を出していますね。
MVは映画の舞台である高知県で撮影されたもので、地元に生きる人々と原風景を映し出しています。
光の描写と深みのある色合いの映像が音楽に調和し、ノスタルジックな感情を呼び起こしてくれるようです。画の切り取り方やフィルムで撮影したような温度感が個人的に好みでした。
Part1部分が終わるとしばらくの間しっとりとした曲調のオケが流れ、その後Belleの歌声に続いてエキストラシンガーズによる合唱があります。
このエキストラシンガーズというのは、2021年の4月〜5月頃に行われたキャンペーンである「エキストラシンガープロジェクト」へ全国から寄せられた声素材を合成したもの。
ほとんど判別できないにせよ、自分の声が映画で流れるというのはテンションが上がりそうですね。
ちなみに
先程少し触れましたが、この曲にはいくつかの種類があります。
2.「はなればなれの君へ (reprise)」
3.「はなればなれの君へ Part1」
4.「はなればなれの君へ Part2」
5.「はなればなれの君へ Part3」
6.「はなればなれの君へ Part4」
7.「はなればなれの君へ -Instrumental-」
ゲシュタルト崩壊しそうですね。
似たような曲名が多い上、CD版のOSTには収録されているのにダウンロード版・ストリーミング版には収録されていない曲もあったりします。ちょっと紛らわしい…笑
ただ、後述しますが片方でしか聴くことが出来ないメロディがあるわけではないので、その点はご安心ください。
1つ目の「はなればなれの君へ」ですが、こちらはダウンロード版・ストリーミング版にのみ収録されています。端的に言ってしまえば「はなればなれの君へ」のPart1〜Part4を1曲として繋ぎ合わせたものです。
2つ目の「はなればなれの君へ (reprise)」は他に比べてより落ち着いた曲調で、冒頭はBelleのアカペラが流れます。Part2〜4にあたる部分は歌唱がなく伴奏のみです。
「reprise」(ルプリーズ / リプリーズ / リプライズ)とは、音楽用語で「繰り返し」を意味する言葉なんだそう。英語の単語の意味としては「反復」「再現」「再開」が挙げられます。
こちらのバージョンの方が好きという方も多いようですね。
3〜6つ目の「はなればなれの君へ Part1」〜「はなればなれの君へ Part4」は無印版を4つのパートに分割したもので、4曲を通しで聴けば無印版とほぼ同じように聴くことができます。(曲の繋ぎ目は少し違う部分があります)
こちらはCD版にのみ収録。
7つ目は少し迷いましたが一応入れておきました。「はなればなれの君へ」の歌が無い伴奏のみのバージョンで、俗に言うインストと呼ばれるものです。JPOPなどのシングルCDを買うと一緒に入ってますよね。
筆者はこういうの聴くの結構好きです。
以上、まとめになります。
ここまで読んでくださってありがとうございました!
他にも記事を書いていますのでそちらもよろしくお願いします。
それではまた。
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